私は一応、ほぼ毎日1時間強のウォーキングを続けている。
ちょうど2年ほど前から始め、途中でサボったりした時期もあったけど、この夏休みに日本から戻ってからは雨の降らない日は殆ど毎日歩いている。
毎朝歩くのは同じコース。
近所の土手を、片道30分程度のポイントを決めて、折り返している。
車の通りが殆どないジョギングコースにぴったりな場所なので、人通りも少なくはない。
毎日のように顔を合わせる人もいれば、週に何回かの人もいる。
走っている人、ノルディックウォーキングの人、自転車の人・・・
とてもリラックスして、それぞれが自分の身体の動きを楽しんでいるように見える。
私は必ず音楽を聴きながら。
勉強中のオペラだったり、Songs for Japanのノリノリのポップス、ジャズ、たまにドイツ語会話なんかを聞いている。
とにかくその日の気分で、歩き始めてから曲を選び、あとはただひたすら歩く。普通よりかなりの早歩きで。
歩きながら考える事は殆どない。
考え事をする前に音楽のリズムに身体の動きを預け、曲によっては歌詞に聞き入ったり。
ただ必ず空を見る。
日によって同じ青空でも、微妙に色が違う。濃い青色、爽やかな水色など色々だ。
曇っている日でも、そのグレーの空気の中にある何かを求めるように一歩一歩足を進める。
空からエネルギーをもらうような気持ちで。
たまに数百メートル走ってみたりもするけど、やはり一歩一歩の感覚を噛み締められるようなウォーキングの方が性に合っているらしい。
帰宅してシャワーに飛び込む。
そして私の一日が始まる。
この時間は、私一人の貴重な時間。
誰の目も気にしない、誰にも気を使わない、考えてみたらとても贅沢な時間なのだ。
